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歪んだ三重奏 ~ドS兄弟に翻弄されル~
第24章 血の因果( インガ)


「…警察に…っ、連絡します」


声がなるべく震えないように、深く呼吸をして。


「あなたを逮捕してもらいます…!! 14年前の罪を認め、あなたは、自首をしてください」

「…君は…それでいいのかい?」


枢木アンナを殺した罪を認めても
法にのっとれば、死罪にはならない。

それを知っているヒデアキは、ミレイの意思を賢い選択だと思わない。


「…フ…、なるほど」


それでもヒデアキは納得できた。

もし、アンナがここにいたなら…同じ選択をしただろうとわかるからだ。

やはり目の前の少女はアンナの娘なのだ。


だが……


「…申し訳ないが…ミレイさん」

「……っ」

「私がそれを受け入れるとでも?」

「自分の罪すらも認めない気ですか…!?」

「…そうは言っていない。

私は君に謝罪をするべきだ。そして…ここで息子に殺されようと文句は言えない。…だがね」


彼はやすやすと捕まるわけにいかない。


「君にもわかるだろう。今やボディーガード連盟は警察と並ぶ影響力を持っている…が、故に敵対視されている立場だ」

そして東城ヒデアキは、ボディーガード連盟の幹部であり、国内最高峰のガードマン育成校の理事長でもある。

「こんな狂った私でも…背負う物は大きいのだよ」

そんな彼が警察に捕まるとなると
その後の混乱は──言うまでもない。


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