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歪んだ三重奏 ~ドS兄弟に翻弄されル~
第26章 迎え─ミレイの選択

「部屋の外が騒がしいな…」

「……!?」

話途中で、男は視線を横に移した。


言い合う声と、服を掴む擦りきれ音──。


“ この声は… ”


数秒後、ガードマン達に止められながら無理やり応接室にやって来たのはハルトだった。



「警察の人間が…っ、この家に何の用だよ?」

「ハルトくん…!」


取っ組み合いでもしたのだろうか。

ハルトも、彼を止める男達も服が乱れている。

ハルトは怒っているとまではいかなくても明らかに不機嫌だ。

部屋から連れ出そうとしたひとりを蹴り飛ばし、ミレイの前に立つ男に声をあげた。


「いきなりその女を呼びつける前に、俺等に挨拶するのが筋じゃねぇのか」

「…そうかね」

「親父を起訴するための証人なら、そいつじゃ役にたたねぇぞ」

「──証人か。その話なら無関係だ」

「…はぁ?」


ヒデアキの事を兄から聞いていたハルトは、てっきりその件についてかと勘ぐっていた。

そうではないと告げられて、彼は眉をひそめる。


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