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歪んだ三重奏 ~ドS兄弟に翻弄されル~
第28章 奪回

警官の制服を着た二人の男は、明らかにまわりから浮いていた。

パーティー会場だというのに帽子まで被っている。

──二人はミレイの護衛を任された者だった。

護衛と言っても民間ボディーガードとは少し違い、彼等は警察組織の人達だ。

この二人だけじゃない。

会場の入り口や、部屋の角にも、同じ制服姿の男が立っている。


“ 政界の集まりなら、これくらい厳重に警備するのも当たり前だけれど… ”


ミレイはソフトドリンクを受け取りながら、彼等の様子を見ていた。


ここにいる警官達は、ジンの部下である。

ジンが局長を務める「警備局」とは、俗にいう公安警察のことで、要人の護衛から、テロ対策までを担っている。

このご時世…警備局の重要性は格段に上がり、その権力は絶大なのだ。

ジンがこうして政界のパーティーに呼ばれているのにも、そのような理由がある。


ミレイは彼に引き取られてからの数日間で、ジンが何者なのかを知ることになった。



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