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第7章 障子の向こうから

もう十分に濡れている…。

こんなふうに女性の秘部をまじまじと見るのは初めてだが、誰の目に見ても明らかな筈だ。

“ いや、もしかして── ”

ソファーの上で乱れる女性が、指を自身のﾅｶに出し入れしながら、白い塊を押し込むのが見えた。


“ あれはたぶんペリームだわ。ペリームが溶けるまで待っているんだ…っ ”


ペリームとは、膣に入れて溶かすタイプの避妊薬の名前だ。

避妊率はほぼ100％で、10年以上前から普及している。


…この時代、少子化対策の影響からか、中絶を殺人と同等に見なす考えが急速に広まった。

昨日、浴場でハルトに襲われた時でさえ「面倒事はごめんだ」と中に出されなかったぐらいだ。



女性は今まさに、そのペリームを溶かすために男の目の前で自慰行為をしている。