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星の島で恋をした【完結】
第11章 《十一》
 身体は気だるさを覚えていたが、肩の痛みが消えたおかげなのか、力がみなぎっているのが分かった。

「減ってないのか?」

 セルマは首を振ったが、気後れしてしまってどうしても男に近寄れなかった。

 男は近寄ってこないセルマにじれたようで近づいて来て、腕を取って引っ張った。男の腕の中へセルマの身体が転がり込んだ。

 近寄れないと思ったのに、あっという間にこんなにも近くに来てしまった。

 少し怒っているのか、険しい表情をセルマに向けてきた。

「なんでこない」

 なんでと言われても困る。

 気後れしたとも言えず、セルマは無言を返した。

「まあいい。ほら、飯にするぞ」

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