この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
星の島で恋をした【完結】
第16章 《十六》
     *

 ガゼボに戻り、海水でべたべたになった身体が嫌で軽く身体を流した。

 すっきりして透明な風に吹かれていると、こちらも湯を浴びてさっぱりしたリクハルドがガゼボに戻ってきた。



「なあ、セルマ」
「……ん?」


 ガゼボの縁に座って島を眺めていたセルマに切なそうな視線を向けてきたリクハルドを見上げた。その瞳を見て、セルマは息をのんだ。

 呪いの矢の傷も治ったし、スキアも倒した。

 セルマがここにいる理由がなくなってしまった。

 リクハルドはきっと、そのことを言うのだろう。



「……キス、してもいいか」
「え……」


 考えていたことと違うことを言われ、セルマは戸惑った。

 リクハルドの金色の瞳は不安そうに揺れていた。



「嫌なら拒否してほしい」
「あの……?」
「今、セルマにキスをしたら止まらないから」
「止まらないって……」
「最後までしてしまって、乙女を奪うと思う」


 リクハルドの言葉にセルマは戸惑った。

 そうやって改めて言われると、困惑してしまう。



「キス……しても?」
「…………」


 セルマは躊躇したものの、小さくうなずいた。

 別に大切に取っておかなくてはならないものでもない。それにリクハルドは前からスキアを倒したらセルマを奪うと宣言していた。それを今から実行しようとしているだけだ。

 それになによりもセルマも気持ちがよかった。それならばリクハルドに初めてをあげても、ましてや、本人にしてみればご褒美らしいから、こんなものでよいのならいいのではとセルマは同意した。



 リクハルドはセルマを立たせると寝台に誘った。セルマは素直について行く。



「最後までするよ」


 リクハルドはセルマの返事を待たずにセルマの服を剥いでいく。

 リクハルドも服を脱ぎ捨て、セルマを抱きしめた。素肌同士が気持ちいい。



「ん……っ」


 リクハルドはセルマを抱きしめ、そして唇を重ね合わせてきた。

 いつもよりも熱い唇にセルマはうっすらと唇を開け、リクハルドのおとずれを待った。

 入り込んできた舌にセルマは自ら絡ませにいった。

 水音がセルマの耳を犯していく。

 恥ずかしくて息が乱れて、苦しくなって鼻から息を吐くと甘ったるかった。
/137ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ