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花咲く夜に
第6章 決心
『あいつ、
電話で言ってたぞ!

「もしも貴斗に傷があるなら取り除いてあげたい。
癒したい」
って!』
拓海は貴斗を離した。


貴斗は椅子にゆっくりと座る。

拓海も座り直して、

『………そんだけめぐるに愛されてんのに、
お前ウダウダと贅沢なんだよ。

……クソッ、何でお前なんだよ…………』

拓海は悔しさから舌打ちをした。



『………ごめん』


『謝るなー!
俺がバカみたいだろうが』


『……………バカじゃなかったか!』


『……お前、
戻りやがったな………

まぁ、めぐるは芯は強いよ。一時ヤバかったけど』


『ヤバかったって?
……あ、もしかして』


『そう。
例の二股された末結婚キャンセルだよ。知ってるんだろ?
俺はアイツも許せないし、怒り損ばっかだぞ』



パタパタと足音がした。
『拓海ーーーっ』

『母さん』

『姉ちゃん、
目覚ましたわよ』


『マジかっ』
拓海は走って行く。
通り掛かった看護師に「病院で走らないでください」と注意されている……

『(苦笑)何時まで経っても姉ちゃん子ねぇ。
………葛城さん。』
めぐるの養母・恭子は貴斗の隣に座った。


『はい………』



『………めぐるを宜しくお願いしますね』
ゆっくりと頭を下げる。


『えっ………』

『あなたたち、
そういう間柄なのでしょ?分かるわよ、
そりゃ。』
ウフフフ、と含み笑いをした。
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