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花咲く夜に
第8章 旅立
――――翌朝。

5時半になるまえに目が覚めためぐる。

欠伸をして布団から起き上がった。


『………早く起きちゃったなぁ……
よし、牛舎見てこよっと』


サーっと静に雨音が聴こえる。


汗ばんでべとついたTシャツを脱いで、
別のTシャツを着た。
作業ズボンを履いて、
玄関にて長靴を履く。



『あれ?
貴斗のスニーカーが無い』


何時も一足だけ出して毎日履いているスニーカー。
adidasのメンズものだった。

見慣れたスニーカーが無く、
めぐるはふと不穏に感じた。


(まだ時間はあるし…………部屋見てこよう)


素早く2階に戻る。


貴斗の部屋のドアをノックした。


『貴斗?
おはよう?』
返事はない。


思い切ってドアを開いた。『…………………』
居ない。

ベッドの掛け布団はきちんとたたまれている。
いつも雑に散らかっていたのに、
ビールの空き缶も雑誌も無い。


テーブルの上に紙がある。
めぐるは駆け寄り、
紙を掴んだ。

〔ちょっと(1ヶ月くらい)留守にします。
大丈夫だから、
変な事はしないから心配しないで下さい。
郵便局に休みは届けてあります。
めぐるは祖母さんに訊いて手伝いをして下さい。また連絡する
貴斗より〕

めぐるは目を通して、直ぐ自室に走り込んだ。


スマホで貴斗をコールする。

プルルル…
プルルル…

コールが鳴る。

プツ…『あ、貴斗っ?』
「タダイマオ繋ギデキマセン」


機械音が、
冷たく響いた。



めぐるは混乱する。

(えっと…………
出て行ったってこと?
1ヶ月くらいって……
何処に?)


やはり東京だろうか?

『と、
とりあえず私は牛舎に……あ、そうだ昭恵さんに言わないとっ』
めぐるは混乱を落ち着かせながら、
1階に降りた。
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