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花咲く夜に
第8章 旅立
一方拓海はというと。


デスクに戻りPCでデザイン画を作成するが、
(くっそ〜〜〜………
めぐるは、いつも遠慮し過ぎなんだよ)



衝撃で混乱し、
イライラする。


(………貴斗もいつまでもフラフラしてんじゃねぇよ!
実の父親だか何だか知らないけど、早く帰って来いっつんだ)


マウスを動かす手が止まった。

『もう俺から言ってやろうか………』



あの2人――貴斗とめぐるだ――を見てるとイライラする。

遠慮するところとか、
自分1人で決めてしまうところがそっくりだ。




拓海は立ち上がった。
『資料集め行ってきまーす』
事務所にそう言って外に出た。


貴斗の携帯を鳴らした。

プルルル…♪
プルルル…♪




『………何で出ないんだよっ』

何回かけても応答がない。

拓海は、
傍らにあった電柱を蹴った。
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