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花咲く夜に
第1章 邂逅
破談の報告をすると、
伯母と拓海は怒り狂い………
拓海に至っては飛んで来た。

アパートで『おい、雄大ってヤツの住所調べろ。
元会社の誰かに聞けば分かるだろ!
一発殴ってやらなきゃ気が済まねぇ』
とキレイな顔を真っ赤にしてくれたが。

めぐるは『仕方ないよ………もういいよ』と繰り返し、
拓海は『めぐるをバカにするな、俺が許さない』と食い下がったけれど痩せて痛々しいめぐるを見て諦めて自宅へ帰った。


めぐるは退職金で暮らしていた。
2月14日。
挙式予定日だった日だ…………

カレンダーを見ると、
こうなることを知らない数ヶ月前のめぐるはその日にピンク色のペンで〔家族になる門出の日☆〕
と書き込んでいた。


「はは………」
バカだなぁ。
気付かなかったなんて。
バカだなぁ。
夢見たのにな。
バカだなぁ。
家族、欲しかったのになぁ…………


カレンダーを引きちぎり、破って声をあげて泣いた。。

雄大。
どうして………
どうしてあの子なの?

あなたが好きなのに。
どうして………
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