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恋するアイドル❤︎〜内緒の発情期〜
第6章 禁断の恋
私と彼は幼なじみだった。
二人でアイドルになることを夢見た。
きっかけは日曜日のアイドルユニットアニメ。
オモテノの顔はアイドルだけど、悪の組織が現れると正義の化身マジカル歌姫Sing a Songへと変身するの。
私はいつもシングの役。
彼はソングの役だった。
変だよね、男の子なのに女の子向けアニメが好きだなんて。
同じチャンネルで放映してる仮面ソルジャーには
見向きもせず、私と一緒にフリルのドレスを着て変身ポーズと決め台詞を叫んでた。
でも周りの大人達の反応ったらない。

「海霧くんたら女の子みたいに可愛いわね!」

「お人形さんみたい!プラチナブロンドがとっても綺麗だわ!」

「肌も白くて手足も長くて頭なんかこんなにちっちゃくて!」

「将来は間違いなく芸能アイドルよね!おばさん達もいまから楽しみ!」

根っから女の子の私を差し置いて、皆して海霧ばっかり褒めたたえるの。
私だって決してブスな訳じゃないのに。
だけどそんな大人達の判断は間違ってなかったんだ。
海霧は程なくして本当に芸能界入りしてしまった。
あっという間に男性アイドルで有名な事務所の仲間入りして、即デビューしたと思ったら今や売れっ子芸能人になってしまった。

芸名はknife。

私が逆立ちしても手の届かない存在。
……のはずなのに。
海霧は今でも私という幼なじみから卒業できないでいる。
こんなことがばれたら、私のようやく近づき始めた夢が遠ざかってしまうのに――
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