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怪しい薬の研究所
第2章 女子高生が温泉で……
「確かに……。あのときは所長のおっしゃるとおり、二人は行為に及びましたね。ですが、あれは気心知れた友人同士だったからでは? 幾らなんでも、初対面では、厳しいのではないかと私は思いますよ。それで、心配しているわけです」

 こう指摘されると、あからさまに莉央菜は渋い顔をして言った。

「もう~、宮元君は景気の悪いことばかり言うわね。冷静な分析は、時に私たちを大きく助けてくれるのは間違いないんだけど、これから意気揚々と実験に臨むときに、そんなことを言われると、雰囲気が悪くなるじゃない。じゃあ、宮元君は、『あの二人が行為に及ばない』と、そう主張するわけね。自信はあるの?」

「え、いや……自信があるというわけではなく、その……。心配しているだけでして……。そりゃ、私だって、成功した場面を見たいですよ! 成功を祈っているに決まってるじゃないですか」

「ホントかなぁ。じゃあ、宮元君に質問です! 『あの二人は行為に及びますか?』……イエスかノーで答えてね」

「え? う……」

 口ごもる宮元に、莉央菜がさらに付け加える。




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