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怪しい薬の研究所
第4章 高校生の友人同士が……
 途端に、慌てふためき、必死で徹にしがみつく桜子が言う。

「やだぁっ! 離れないでっ!!」

 こんなに大きなリアクションが返ってくるとは予想していなかった徹が、目を丸くして言った。

「気持ちは嬉しいけど……このまま何度もしてると、そのうち、あのスタッフさんたちにバレて、大変なことになるぞ」

「でも……でもぉ……。離れちゃったら……私たち、恋人同士じゃなくなっちゃうんでしょ……」

「え?!」

 驚き絶句する徹。

 頬を赤らめ、目を細めて恥らいながら桜子は言った。

「だって……徹、言ってたでしょ。こうしている間だけ、恋人同士だ、って」

 感激した様子の徹は、またしてもキスしたあと、優しく桜子の頭を撫でながら言う。

「そっか、だったら……。順序が完全に逆だけど……言うぞ。……俺、桜子のことが好きだ。俺と付き合ってくれ」

 桜子は一瞬驚いた後、すぐに涙ぐみ、顔をくしゃくしゃにしながら、徹を思いっきり抱き寄せた。

「ありがとう……! 私も徹が大好き! これからも……よろしくねっ」

 再び二人の唇は重なった。




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