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遅咲きのタンポポ
第5章 友達
武井さんは照明を点けてない寝室を指差し、

「こっち?」

と聞いた。
私は頷き、椅子を出して、予備の蛍光灯を渡す。

武井さんの身長だと、椅子で充分事足りた。

私はその間にヤカンを火にかけ、お茶を淹れる。

何もないけど、紅茶と家にあったチョコクッキーをお皿に盛る。

蛍光灯の交換はすぐに終わり、武井さんはLDKに戻ってくる。

「ありがとうございます、助かりました。
何もないけど、紅茶淹れたので」

「いえいえ、大したことじゃないから、
こんなことで良ければいつでもどうぞ?」

とニコリと笑い、LDKのローテーブルの前に座った。
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