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第7章 片想い以上 両想い未満

物理的な距離が開いてしまった人を、
思い出して後悔しても仕方がない。
終わったわけじゃない。

片想い以上、両想い未満。

そんな感じだった。

学生時代に諦めた遠距離恋愛とは違う。

私たちはまだ、始まってすらいなかったのだから。

だから、終わりようがない。

私が想いを伝えられなかったのは、性格も大きいけれど、一番は自分に自信がなかったからだ。

こんな素敵な男性が、私を好きになるはずがない。

そう思い込んでいたから、武井さんからのアプローチを素直に受け止められなかった。

武井さんは、私の様子を察して、友達からと気を遣ってくれたんだ。

だから、精一杯、自分を磨こう。

2年後、武井さんが帰って来た時に、劣化したなんて思われたくない。

あなたの為に頑張ったのよ、って、胸を張って言えるように。

もし、武井さんが帰って来た時に、武井さんに大切な人が出来ていたとしても。

この恋が、実らなかったとしても。

頑張った歳月は、きっと無駄にはならない。

そう思った。