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シナモンロールの香りから‥
第1章 スミレとの出会い
『いらっしゃい』と
歳の頃なら60代は後半の
愛想の悪い店主。
店内を見渡す。
6人は座れるくらいの椅子がないカウンターと
4人掛けのテーブルが窓際に二つ。
ん?
思った感じとは違う手狭な店内。
背中に陽が当たる席を見つけ
腰を落とすと
向かいのテーブルには日差しを避ける様に座ってる女性客
どう見ても私よりは下だろう。
「今の時間はモーニングしかお出し出来ませんがよろしいかな?』
店主がお冷を出す。
『あ、はい!」
その瞬間、やっと向かいのテーブルの女性が私に気ずく。
目が合った。
静かに流れるジャズの音色とコーヒーの香りが店内を包む。