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人妻淫ら調教
第10章 堕ちる華
 身支度が整い、鏡で玲奈が化粧をしていると、ドアが開き見知らぬ女性が顔をのぞかせた。


「あの、お食事の用意が出来ましたので、ご一緒にどうぞ。」


 小柄な美人が、ペコリと頭を下げ五郎に挨拶をした。


「ありがとう、恵美ちゃん。玲奈、行くぞ。」


「あっ、はい。」


 玲奈も釣られて、ペコリと頭を下げていた。
 恵美の案内で、寝室の隣にあるリビングに入った。


「先輩、どうぞ。玲奈さんも座って下さい。」


 三木田の正面に二人が座ると、恵美が料理を運びならべた。
 玲奈が手伝おうと立ち上がり、食器と料理を並べた。
 先程までの欲望剥き出しの男が、今は大人しく、むしろ紳士的にすら見えた。


「うん、こいつは美味しそうや。悪いな、三木田。無理を聞いてもろて。ホンなら、いただかして貰うわ。玲奈、お前もお礼を言うんや。」


 五郎の言葉に思わず、


「あ、ありがとうございます。お手間をとらせます。」


 軽く会釈をすると、待っていたように恵美が、


「いえ、良いんですよ。彼の頼みですもの。ユックリ楽しんで下さいね。」


「うん、ホンなら、冷めてもいけんので美味しいうちに、いただきます。」


 三木田がまぶしそうに恵美を見ながら言うと、四人が一斉に目の前のご馳走にかぶりついた。
 二十分もすると、オムレツ、ポークステーキ、サラダ、チキンスープ、ご飯のランチが、瞬く間に片付いていた。


「恵美ちゃん、美味しかったあ。無理を聞いてもろうて、ゴメンね。三木田の彼女にゃ、勿体ないくらいのエエ女やわ。」


 五郎の言葉に、やに下がっていた三木田が答えようと口を開いた瞬間、


「ありがとうございます、山口さん。でもコレ、出前ですから、誉められると恥ずかしいです。」


 怒っているのかと思っていた恵美の言葉に、


「そこが、恵美ちゃんのエエとこやんか。ホンマに三木田には、出来すぎた彼女やわ。」


 五郎が更に誉めると、恵美の頬がポッと赤くそまり、


「嬉しい、山口さんに誉めてもらえるやなんて。これからも、彼の事よろしくお願いします。」


 嬉しそうにペコリと五郎に、頭を下げた。


「先輩、ありがとうございます。俺には勿体ない彼女ですわ。」


 三木田も嬉しそうに頭を下げていた。
 目の前の二人を見ながら、玲奈は不思議な違和感を感じていた。
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