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他人の妻、親友の夫
第1章 禁断の目醒め
海晴の指は浅く何度も出たり入ったりを繰り返していた。
それは自分にもいつもしてくれる彼のやり方だ。
細かな神経が彼の指の動きでゆっくりと目覚めていく。

自分がされているような気分になるが、もちろん刺激はない。
そのすべては大好きな先輩が独り占めしてしまっている。
かといって隣にいる彼女の夫にそれをして欲しいとは全く願えない。

「あっ……あっ……あっ……」

指の動きが速くなるにつれ理依の喘ぐ吐息も速くなる。
しゃぶっていた口も彼のものを手放し、受ける快楽に専念しているようだった。

それまでまるでこちらを意識していなかった彼女が二人に視線を向けてきた。
それはまるで満員の観客を見るアーティストのような、恍惚に包まれた表情だった。

「見ているよ、理依さん」

秋彦が声をかけると理依は嬉しそうに目を細めて頷く。
いったいこの二人にはどんな信頼関係があるのだろう?
志歩はそんな疑問を抱いていた。

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