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第3章 嫉妬と憧憬

噛みつきながら指を彼女の膣内（なか）に突き刺す。
蕩けたそこは抵抗なく指を受け入れ、更に引き込もうとするように吸い付いてきた。

ももを噛む口許は溢れた唾液でべたついてくる。
いつもは浅い場所を甘く掻く程度の彼だが、今は違った。
秋彦の妻、理依を責めた時のように荒々しく抜き差しながら奥も手前も擦っていく。

「もっと激しく、奥まで弄って……」
テントの中で理依に囁かれた言葉が脳内で再生された。
相手から激しさを求められることなんて海晴にはあまり経験のないことだった。
それがまさか、以前より慎ましくて美しいと思っていた理依の口から発せられるとは想像もしていなかった。

「痛いっ……海晴っ……もうやめてっ……」

志歩の悲鳴に近い声が彼の意識を戻す。

「あっ……!?」

興奮するあまり、顎に力が入りすぎていた。
慌てて太ももを話すと、そこは痛々しいほどに赤く滲んでいた。くっきりと残る歯形の痕も生々しい。

「ごめんっ……」

普段嗜虐的な責めをしない彼には快楽と苦痛のギリギリのラインなと分かるはずもなかった。