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他人の妻、親友の夫
第3章 嫉妬と憧憬
戦慄き、狂う寸前の歪んだ顔。拒みながら快楽に飲み込まれる絶望的な志歩を望んでいた。

怒りと焦りに任せ、海晴は腰をしならせる。
脚を掴み、高らかに上げて奥へと撃ち込む。
四つ這いにして尻を掴んで腰を叩きつける。
しかし志歩の反応は変わらなかった。

「あぁっ……気持ちいいっ!!」

嬉しそうに叫ばれる度に心が萎えていく。
これまでなんの疑いもなく、妻が悦んでいると思っていた姿が全て嘘臭く思えてしまう。

「くっ……志歩ぉっ……」
「いいよっ……海晴っ……」

余裕をもってこちらが達するのを促された。
侮辱にまみれた暗澹たる気持ちで彼は精を吐き出す。

「ああっ!!」

彼の放射熱に併せた志歩の喘ぎは、とりわけ失意を植え付けた。

妻がとても遠くにいる。
繋がりながら海晴はそんなことを感じていた。

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