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君をこんなに愛してる
第10章 それでも君を……


だってこんなに

あったかい……。


“ 絢人さん…── ”


わたしは本当に、絢人さんを愛していました。




「……ねぇ、わたしに」

「──?」

「貴方の名前を、教えてください…」


次にわたしは、目の前の貴方に質問する。


貴方はその真意をわからないまま

「……ッ」

ぽつりぽつりと、答えをくれた。




「僕の名前は…、貴峰、絢人」


「血液型は?」


「A型です」


「好きな食べ物は?」


「……お寿司でしょうか」



もっと他に聞くべきことはある筈なのに

これが今の、精一杯。




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