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君をこんなに愛してる
第6章 温もりを重ねて

「もうすぐ到着ですね」

「はい」

辺りはすっかり暗くなって。

と言ってもまだ夜の9時なのだから、そんなに遅いわけでもなく…。

電車を降りて、二人肩をならべて歩いていると貴峰家の門が見えてきた。


手を繋ぎたいところではありますが

今のわたしは、戦利品である大きなクジラのぬいぐるみを抱えるのに手一杯。


もふもふとした水色のクジラさんに顔をうめつつ、わたしは隣の絢人さんに礼を言った。


「本当に嬉しい…。可愛い♪」

「まさか僕だって、そんな大きなぬいぐるみが取れるだなんて思いもしませんでしたよ」

「UFOキャッチャー上手だったね、絢人さん。これから毎日通って練習したら、めきめき上達するのかも」

「はは…、勘弁して下さい」



正直、お金はあるんだから練習し放題だ。

…まぁ冗談だけどね。



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