この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
ただ、あなたに逢いたくて~心花【こころばな】~
第34章 第十三話 【花待ち月の再会】 其の参 
 河津屋は頷き、顎をしゃくった。
 既に大分前から襖の向こう側に待機していたものか、すぐに襖が開いて、お美杷を抱いた番頭が現れた。どうやら主の悪巧みを知らされたばかりらしい番頭は真っ青で、傍目でもそれと判るほどに震えている。
「お美杷」
 お彩が叫んで駆け寄ろうとする。それを後ろ手で制して、市兵衛が言った。
「良かろう、子どもをこちらへそっちが渡すのと同時に鑑札をそっちへ渡そう」
 お彩が進み出る。お美杷が番頭の手から渡されるのを見届け、市兵衛は鑑札を河津屋の前に無造作に放り投げた。
 木の札が落ちる乾いた音が部屋に満ちた静寂の中、響いた。
/1605ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ