この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
ただ、あなたに逢いたくて~心花【こころばな】~
第5章 第二話・其の弐
 お彩が喜六郎の居間兼寝室の前に立った時、障子はきっちりと閉じられていた。
 小さく息を吸い込んで障子を開けようとしたそのときのことだ。ふいに部屋の中から烈しい声が飛んできた。
「おとっつぁんまで、あんな貧相な小娘の肩ばかり持つしさ。だから、あの子が奉公人のくせに、つけ上がるのよ」
 まるで吐いて捨てるような口調に、お彩は身の内から怒りの焔が燃え上がるのを感じた。確かに小巻の言うとおり、お彩は「花がすみ」の使用人である。だが、お彩は「花がすみ」の主人喜六郎に仕えているのであり、娘の小巻に使われているわけではない。
 ましてや、小巻はとうに他家に嫁した身であり、正確に言えば、「花がすみ」とは何の拘わりもない人間だ。そんな小巻をいつまでも「花がすみ」のお嬢さま扱いする方がおかしい。
/1605ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ