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ただ、あなたに逢いたくて~心花【こころばな】~
第45章 第十六話 【睡蓮】 参
―この子は、もう私が母親であることさえ忘れてしまったのだ。
 刹那、深い哀しみが波のように押し寄せた。
 お美杷を手放したそのときから覚悟していたことではあるけれど、現実に直面すると、まるで鋭い刃で刺し貫かれるような痛みが心に走る。
「お嬢さま、さ、あちらに参りましょう」
 おしほが取りなすように言い、お彩を見つめた。その眼には深い同情の色が浮かんでいた。お彩が無言で鞠を手渡すと、おしほは、お彩に向かって丁重に頭を下げた。まだ着物の裾を握りしめて放さぬお美杷を抱きあげ、紫陽花の茂みの向こうに消えた。
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