この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
ただ、あなたに逢いたくて~心花【こころばな】~
第7章 第三話 【盈月~満ちてゆく月~】 其の壱
 伊八は江戸でも評判の腕の良い飾り職であり、得意客には高禄の旗本の内室、大店の内儀といった連中が多い。長年取り引きのある小間物屋に自らの作った簪を定期的に納める他に、こういった金持ちの妻女からの依頼を個人的に引き受ける。従って、実入りも結構あり、本当なら、こんな長屋住まいをしなくても良いのだ。しかし、伊八は恋女房のお絹、つまり、お彩の母と長年暮らしたこの甚平店を生涯離れる気はないのだときっぱりと言う。
 お彩にとっても生まれてから十六年もの間、暮らし続けた懐かしい我が家であった。 あの不思議な男のことは依然として心にわだかまったままだが、五月の爽やかな気候もあってか、お彩の心は軽やかであった。
―急に顔を見せたら、おとっつぁん、びっくりするかしら。でも、あんまり愕かせて心ノ臓の発作でも起きたら、大変。
/1605ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ