この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
ただ、あなたに逢いたくて~心花【こころばな】~
第1章 第一話―其の壱―
 確かに父は十分に魅力的だった。母より六つ年上の父はその時、三十七の男盛りだった。精悍さの備わった男ぶりは評判でもあり、母の死後、父に差し入れと称して手作りの惣菜を持ってきたりする女は数知れなかった。だが、父はお彩のことを気遣い、再婚する気はないようだった。
―良い女(ひと)がいるのなら、そのひとと一緒になったら良いのよ。
 お彩がそれとはなしに勧めても、父は真顔で首を振った。
―俺はお前が一人前になるまで、再婚なんかしねえよ。いや、お前が嫁にいったって、いつ帰ってくるか判らねえから、女房なんか持てやしねえ。
 いや、あんなことを言っていたけれど、本当は、ただ母を忘れられないでいたという、ただそれだけの理由だったのかもしれない。父は心底母に惚れていた。
/1605ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ