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ただ、あなたに逢いたくて~心花【こころばな】~
第8章 第三話 【盈月~満ちてゆく月~】 其の弐 
それでも、お彩は無理にでも身を起こそうと試みた。が、昨夜の小巻の酷い仕打ちを思い出した途端、どっと疲れが出て再び布団に倒れ込んだ。
 昨夜、お彩はいつものように二階の小巻の居室に夕餉を運んだ。近頃、とみに腹がせり出して食欲のない小巻は薄い粥くらいしか食べられない。元々悪阻も烈しくて、大抵なら四、五ヶ月もすれば治まるものなのに、八ヶ月になってもまだ続いていた。それで早々と里方に戻ってきたというのもあるのだが、今度は産み月に入ると、またその悪阻 実際には大きくなった腹が胃を圧迫して食欲がなくなるのだ が更にひどくなった。
 それでも主人喜六郎の愛娘だからと、お彩は夕飯時で店が忙しい時分も嫌な顔せず、わざわざ粥を作って二階まで運んでいた。それなのに、小巻はその粥が冷めているから温め直してこいと権高に命じたのだ。
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