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ただ、あなたに逢いたくて~心花【こころばな】~
第16章 第七話 【雪花】 其の壱
 我が子ではない子を我が子として抱き、慈しみ育てた父であり、たとえ乱暴されたとはいえ、他の男に抱かれた女を女房として迎えた父であった。だが、そこに至るまでには、表には出さずとも、心中では様々な葛藤があったに相違ない。だからこそ、お彩にとって、伊八は大いなる川であった。何ものをも呑み込んで、なおも泰然として流れゆく川の偉大さを、この人は、自分が父と呼ぶ人は持っている。だが、それは、父が元から持っていたものではなくて、後から血反吐を吐くほどの努力と意思の力をもってして築き上げた忍耐と寛容だろう。人は誰しも綺麗事だけでは生きていけないのが現実だ。
 その父の言葉だからこそ、今のお彩には何よりの説得力をもって迫った。
「ありがと、おとっつぁん」
 お彩は心からの礼を言い、父に微笑みかけた。
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