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ただ、あなたに逢いたくて~心花【こころばな】~
第3章 第一話-其の参-
 咄嗟のこととて、わずかに愕いて身を竦ませた。そして、現れた人物を見た瞬間、お彩の愕きは更に大きいものとなった。
「あなたは―」
 言葉が続かなかった。
 男はお彩の驚愕なぞ知らぬ風で、平然と部屋に入り襖を閉める。お彩の眼前には、今、「花がすみ」に時折姿を見せるあの謎の男が座っていた。
「愕きましたか」
 男は静かな声音で言うと、立ち上がり部屋を横切った。そのまま庭に面した障子をさっと開け放つ。その日は特に肌寒いというわけではなかったが、やはり真昼とはいえ、十一月末ともなれば空気は冷たかった。
 障子を開けた途端、外の冷気が座敷の中にまで忍び込んでくる。だが、お彩は寒さよりも庭の景色に眼を奪われた。そこは小さな庭であったが、一面、菊に覆われていたのである。
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