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ただ、あなたに逢いたくて~心花【こころばな】~
第20章 第八話  【椿の宿】 其の弐
 その伊勢次の言葉には、いささかの押しつけがましさもなく、お彩の心に届いた。お彩は伊勢次の労りのこもった言葉が気持ちがただ嬉しくて、涙を流しながら幾度も頷いた。
 その後、伊勢次はお彩の涙が止まるまで、辛抱強く待ち続けた―。和泉橋の下を流れる小さな川の面に、早春の陽が降り注いでいる。
 伊勢次は眩しい陽光を弾いてきらめく水面を眼を細めて見つめながら、何を言うでもなくお彩の傍らに静かに佇んでいた。
 まだ花咲かぬ桜の樹の下の二人に、冷たさを含んだ二月の川風が吹きつけてきた。

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