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ただ、あなたに逢いたくて~心花【こころばな】~
第23章 第十話 【宵の花】  其の壱
 結果、若菜太夫は悟った。
 市兵衛には家に帰りたくない、ここで時間を潰したい理由があるのだと。
 今夜も市兵衛は登楼するなり、酒を手酌で呑み始めた。もう慣れっこゆえ、若菜太夫は男のしたいようにさせている。
―吉原くんだりまで来て、女を抱かずに一人で黙り込んで酒を呑むばっかりだなんてさ。こんな侮辱をもう二年の間、甘んじて受けてるなんて、あたしもよほどこの男にイカレてるんだろうねえ。
 若菜太夫は皮肉げに形の良い花の唇を引き上げる。
 時折、遠くから聞こえてくる他の女郎の嬌声が余計癪に障る。朋輩女郎の誰が市兵衛と若菜太夫がただの一回さえも寝ていないと想像するだろうか。
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