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ただ、あなたに逢いたくて~心花【こころばな】~
第4章 第二話【花影】-其の壱-
「丁度良かった。たった今、山城屋さんから戻ってきたところなんだ」
 父は陽に灼けた精悍な顔を綻ばせた。長屋の女たちが「たまらないねえ」という魅力的な笑顔だが、当人には自分が女心をそそるという事実にいっかな気付いてはいない。伊八は得意客から個人的に仕事を引き受けるだけでなく、小間物屋に自分の細工した簪(かんざし)を定期的に納めている。
 懇意にしている得意の中には高禄の旗本の奥方や大店の内儀もいるし、定期に簪を納品している山城屋や富やは江戸でも名の知られた大店である。ゆえに、伊八の稼ぎはかなりのものになるという案配で、本来なら、亡くなった母が働く必要も裏店住まいに甘んずる必要もなかった。
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