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ドアの向こう〜君に逢いたくて〜
第21章 ラストデイ☆待ってるから!

マンションからSUNまで手を繋いで歩く道程。

この道程を海音と一緒に歩く事も、今日が最後。

初めて海音とキスした道路。

だいたいこの道を歩く時は、お互いに酔っていたな。

そんな事を思い出して、フフッと笑ってしまう。

「何を考えてたの?」

「えっ?この道を歩く時は、海音も私も酔ってる事が多かったなーって思って。」

「ほんまやな。酔ってる思い出しかないな。」

お互いに顔を見合せて笑う。

この道程だけでも、いろんな思い出があったなー。

SUNの前の十字路で信号が変わるのを待つ。


あの日、海音と出逢ってから、私がこの信号が変わるのを待っている時のドキドキした気持ちを海音は知らない。

今は、こうして当たり前のように隣にいる海音に、会える事を楽しみに信号を待っていた私の事を…。

「実はさ。俺、SUNのドア開ける時に、今日はあの子いるかな?って、知らず知らずの内に、渚に会えるの楽しみにしてたんや。」

「えっ?」

「前も言ったでしょ。興味あったって。」
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