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Memory of Night 番外編
第5章 美少女メイドを捕まえろ!
体が酷く熱い。重苦しい倦怠感に全身を犯され、動けない。
ずっと狭いテーブルの下なんかにもぐっていたからか、頭痛までした。軽い酸欠だろうか。
「くそ……っ」
ようやく呼吸が整ってから、宵は呻くように悪態をつく。
顔をあげて晃を睨みつけた。
「怒った顔も美人なこと」
「おまえなあ……」
爽やかにそんな発言をされては、怒る気だって削がれてしまう。
思えばこんなふうに翻弄されて、行為の後に宵がキレて、それを晃がさらりと交わして、綺麗だとか可愛いだとか愛してるなんていう甘い常套句で誤魔化されてしまうのは、何度目だろうか。毎度毎度のお馴染みパターンだ。
いい加減繰り返すのにも飽きてきた。
宵はげんなりと肩を落とし、呆れたような諦めたようなニュアンスで言った。
「なんかどんどんプレイ内容が変態くさくなってきてねえ?」
「そう? 普通じゃない? これくらい」
普通、なのだろうか。
コスプレで女装をし、手錠まで嵌めてテーブルの下で触り合うのが。
しかも人がいる教室で、隠れて。