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過去恋
第5章 ケンジ。祐樹との途切れ。啓祐の支え
【From:... 件:初めまして。 本文:俺とメル友になりませんか?】

【To:... 件:初めまして 本文:いいですよ♪】

 私は軽い気持ちでそう返した。

 ケンジと仲良くなった。電話もするようになった。

 そして……ある日のこと、電話でのケンジの一言。

「ヤラない?」

「嫌だ好きな人としかできない」

「ヤったことないの?」

「ないよ」

「ダメなの?」

「ダメ」

 必死で断る。その時、中学生の私には衝撃的で泣きそうになった。ケンジは電話を切った。少ししてメールがあった。

【From:ケンジ 件:ごめん 本文:変なこと言ってごめん】

 その時は許せなくてメールできなかった。3日たってもメールは来なかった。

そして──

 祐樹にメールをしたらアドを変えてて送れなかった。一人だ。そう思った時、啓祐からメールがきた。

 私は祐樹のこと、ケンジのことを話した。すると……

【From:啓祐 件:大丈夫 本文:祐樹は大丈夫。その男は最低だな。俺はそんなことしない。ゆらを大切にする】

 その言葉がどんなに支えになったか……。でも私は祐樹が好き。

 この気持ちは変わらない。そう思っていた。
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