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第1章 湯けむり温泉紀行

コテージスタイルのお部屋は想像以上に素敵だった。

まず、外の通路から表示に従って小道を進むと途中に生垣に囲まれた腰丈の木戸があって、そこを入るともうプライベート空間、て感じ。隣の建物も見えない。

シン、と静まり返った石畳みを抜けて、部屋の扉を開けると、玄関に行灯風のライトとお花が飾られていて、靴を脱いで上がると8畳程の和室。座卓と座椅子、TVと館内の案内図など諸々のセットとお茶セット一式。
その左手に襖があって、開けるとそこも6畳の和室で、ここが寝室になるらしい…
寝室と反対側の右手に、硝子戸で仕切られた洗面台とその奥に露天風呂！
掘りごたつみたい、と言えばいいのか、檜の床からお湯が湧き出てるようにも見える、縁のないタイプの浴槽。浴槽からは庭の景色が楽しめるようになっている。
あ、それでこんなプライベート空間を広めに取ってるんだ。誰にも覗かれずに部屋のお風呂を楽しめる、ってことか…

なんて素敵…

ココで、樹さんと一緒にお風呂…

うわー、どうしよう⁉︎