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◯◯に行ってきました!(仮)
第2章 エーゲ海の夕暮
「ウシマド…?」

「岡山県の、牛窓。日本のエーゲ海っていわれてるとこ。そこに親父のマンションがあるんだけど、GWはウチの両親、北海道に行くって言ってたから、空いてるし。そこ行こうよ。近場だから3連休でも2泊出来るし。」

「お父様のマンション…って別荘ってこと!?」

「…まぁ、普段住んでないワケだから…そう言っても間違いではないけど…でも、全然そんな大層なもんじゃないよ?フツーのマンションの一室だし。沙織ちゃんの部屋とそんな変わんないから。なんか別荘って別荘地にある一軒家のイメージじゃない?もうひとつ那須高原にあるとこのがそういう意味では別荘、かな?でも遠いからさ。俺一人で運転していく自信ないし。家族としか行ったことないんだよね。」

那須高原、にもあるんだ…。那須高原。北関東?南東北?とにかくその辺りってことしかわからない。別荘地…だよねぇ。

「ホント、フツーのマンションだから!期待しないでよ?」

ま、根っからお坊ちゃま育ちの祥悟くんと、ド庶民の私の感覚の違いは、今に始まった話じゃない。

だいたいご実家からしてあの豪邸だもの。
そりゃ大抵のウチは『大層なもんじゃない』でしょうよ…
祥悟くんがお父様にメールでマンションを使いたいと確認してくれて、すぐに快諾の返信があって。

GW前半の4月の3連休に武井家の別荘にお邪魔することになった。
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