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第23章 心の向こう側

家に着くと愛良は走ってきた。

「ゆーと…パパにはいじめられなかった？」
「いじめられてはいませんよ。心配しないで下さい。」
「…本当に？」
「本当ですよ」

クスクス笑いながら黒野は愛良の頭をポンッと撫でた。黒野の服の裾を摘まんだままうつむいて行る愛良を連れてリビングに連れて行った。

「ゆーと…パパに言ったの本当だよ？」
「知ってますよ。解っています。」
「ゆーとの事…大好きだよ？」
「残念ながらそれも知っています。」
「ずっと傍にいるからね…ずっと１人じゃないからね。」
「ありがとうございます。私もずっと一緒ですよ…好きだよ…」

そう良い頭を撫でた。