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エブリデイ
第3章 意識した瞬間から
「とりあえず……拭いて」


 僕はゆっくりと身体を起こし、床に置かれたティッシュの箱を手渡した。


「想像してたより沢山、出るものだから。少しだけ、ビックリしたよ。あとさぁ、匂いが何て言うか――とっても、生々しいんだね」


 寺井は分析するように、あっけらかんとそんな風に言ってる。


「……」


 僕はバツが悪くて、どう返してらいいものかわからない。そんなテンションガタ落ちの僕を、もしかして気遣ったつもりだったのか。

 寺井は俯いた僕の顔を覗き込むと、こんなことを言った。


「えっと……『出したばかりなのに。まだ、こんなにビンビンだよ』――とか、言うべき?」


 それはこの手のシーンで、エロ漫画のヒロインが言い出しそうなセリフ。漫画であるのなら、このまま更にエッチな展開へとなだれ込むのだけれど。


「いや……いいから」


 当たり前ながら、現実はやはり違っていた。

 それは、寺井が見守る最中――。


「あれ……?」


 さっきまで直立していた僕のモノは、力なくヘタリこんでゆく。

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