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エブリデイ
第3章 意識した瞬間から

「あ、あの……寺井……?」


 期せずして僕の声が振るえる。


 そりゃあ、僕だって、さあ。ここまで来て、キスだけで止めるつもりなんて、無いわけで。

 そしたら、次はそういうこと――なんだろうけど。


 それでも寺井の大胆さが、僕を怯ませてしまうのも、当たり前のようにも思えた。


 すると呆気に取られている僕を見て、寺井は言う。


「ああ、ごめんね」


「どうして?」


「自分で脱がせたかったのかと。男って、そういうものなんでしょ?」


「いやあ……どうかな?」


「キミは、違うの?」


「ま、まあ……そう思わなくも……ない、けど」


 僕が少し、正直になった時。

 寺井は脱いだTシャツをポイッと無造作に床に放る。


「ふーん、そっか。じゃあ――ハイ」


 そうしてクルッと、僕へ背中を向けた。


「え……なに?」


「いいよ――ブラ、外しても」


「――!」


 寺井の言葉と行動がに、またしても僕をドギマギとさせる。

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