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ブルジョアの愛人
第2章 秘密の花園

莉菜は柔らかな橙色の照明に照らされながら、お気に入りのワンピースを脱ぐ。シワ一つない新品のそれをハンガーに掛けると、莉菜の胸は更に痛んだ。

――やっぱり、地味な顔立ちの私が着ると服だけ浮いて見えちゃったんだ。

莉菜は、もうこの服はクローゼットの奥深くに仕舞い込んでおこうと決めた。浩晃のデート以外でも、莉菜がこれからこのワンピースを着ることはないだろう。しかし、着ないから捨てるということもできないはずだ。

莉菜は水色のスポーツブラを外した。白い綿のショーツのみを身に付けた身体が、ひどく幼く見える。

同級生に比べて胸も発達している莉菜は、本当はもうスポーツブラではきついのだ。しかし、浩晃はきっとノンワイヤーのブラジャーを着ける小学生など嫌いなのだろうと思い、合わないブラジャーを着け続けていた。

綿のショーツに包んだ恥丘も、浩晃のためにうっすらと生え始めた産毛をカミソリで剃っている。

本当は剃りたくなどない。
剃ると痛く、剃った後は肌が荒れないようにクリームなどで手入れをしなければならないし、何より恥ずかしい。

しかし、性行為を終えた後の浩晃の言葉の端々から、女性の陰毛をひどく嫌っているのが分かる。

浩晃に嫌われるぐらいなら、我慢してパイパンにした方がマシである。莉菜は数日に一度、そうして風呂場で股間にカミソリを当てているのだ。
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