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訳あり探偵事務所『Grayer』
第3章 分岐点
…………
気分転換でもしようかな
悲しさと絶望 憤り
そんな感情を少しでも紛らわそうと
私はゲームセンターへと足を運ぶ……
「あっ」
聞き覚えのある声が側で聞こえた
うつむいた顔を上げるとそこには……
「琉牙…さん……」
琉牙はケータイを片手に誰かと話をしていた
『ねーヒトシー!今日の午後どーぉー?』
ここまで通話先の声が聞こえる、
もう少し音量さげたらどうなのよ……
「あぁ、悪いな 午後は予定がびっしりなんだよ
今ちょっと急用入ったからよ、またな」
『ひとしっ!』
通話は乱暴に切られた
この人を恨みたくなる…
あなたのせいで……
「あなたのせいで私……」
「ほんと、悪りぃ……」
すっかり酔いも覚めたのか
はっきりとした口調で喋った

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