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どうか、私を愛してください。
第9章 涙のキス。
「いや…今日は君に話があって。」



「私に…ですか?」



「その……」



お忙しいお義父様がいらっしゃるぐらいだ。
そのお義父様がいきなり訪問してきてどもりながら話すというのは
よっぽど話しにくいことなのだろう。



「誠二の……ことなんだが。」



「え……?」



久しぶりに名前を聞いたせいか
用意していたカップを床に落としてしまった。



「すいません…ごめんなさい。」



「お茶はいいから、ここに座ってくれないか?」



「……はい。」



片づけをやめてソファに座ると下を向いて頷きながら私のほうを真っすぐ見てくる。
やっぱりお義父さまの目は誠一さんに似ている。
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