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第14章 永一の夢

僕の家の周りは畑と森がたくさんある。
何でかっていうとお父様がたくさん土地を持っているから。
ここら辺の土地は全部お父様のものだから――



友達と歩いて下校するのも好きだけど
友達と別れてから
鳥のさえずりを聞いたり
草木の匂いを嗅ぎながら歩くのも好きだ。



家に帰ればピアノにバイオリン、家庭教師や水泳など習い事がたくさんあるから。
だから一人で歩くこの道が僕は好き。



「この匂い……」



いつもと同じように匂いを嗅ぎながら道路を歩いていると
普段と違った鼻につく匂いがする。
匂いがある方向へ走っていくと見たこともない大人の男の人が何か燃やしている。