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どうか、私を愛してください。
第23章 悲しいプロポーズ
「ごめん……」



そう言葉にしたわけじゃないけど
遥人が目に涙を浮かべて私にそう言った気がした。



もう私の手は握れない
温もりさえも与えることはできないと――



「遥人、やっぱり私ッ――」



本当は生きてほしかったッ……



温かった遥人の手がどんどん冷たくなっていく。
そしてどんどん固くなって握りしめることはできなかった手がどんどん締め付けてくる。



「遥人は約束守ってくれたね……?」



今日はプロポーズされた日だから
私の手、ちゃんと握ってくれた
遥人の愛は最期の最期まで伝わったよ……?
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