『過保護』
今日は変わった趣向で……。
私は通勤には車を使っています。
それで最近気になることが……。
朝、近道のため信号のない住宅地を抜けるのですが、たまにエプロンをした女性に道をふさがれる時があります。
彼女は道の真ん中に立ち、手を挙げ、私の行く手を遮ります。
私はしょうがなく車を止めます。
彼女は、私の車が止まったのを確認すると、今度は自分の家に向かって
『オーライ! オーライ!』
と叫びます。
すると、その家の車庫からゆっくりと車が出てくるのです。
運転しているのは、若い男の子です。
彼女は息子(多分)の車が通りに出て行くのを見届けると、道端によけ、私にお辞儀をします。
でも、彼女の目は走り去って行った息子の車にずっと向けられているのです。
その光景を見て正直な話、私は、
「なんて、過保護な……」
と思いました。
自分の家から出るのにさえ、往来の車を止め、息子の車を先に出させる。
こんな調子では、彼女はこの先社会に出た息子をどれくらい心配することになるのだろう?
と、逆に心配になりました。
でも息子の車をいつまでも見送る彼女の後姿が、彼女の心情を物語っているように思えました。
で、ひらめきました。
小噺をです。
朝のこの光景を、“つかみ”にして、“オチ”を思いついたのです。
設定を『新年度始まりの日』としました。
さて、みなさんはどんな小噺(オチ)を考えますか?
作者ページ
蒼井シリウスさんの日記
小噺集 その32
[作成日] 2014-03-07 13:45:26
日記へのコメント
まるぞうさん、ありがとうございます。
もう、ひとつの物語ですね(笑)
実は社長だ、なんて……思いもしないオチでした。
(こっちのオチの方が面白かったかな……)(笑)
もう、ひとつの物語ですね(笑)
実は社長だ、なんて……思いもしないオチでした。
(こっちのオチの方が面白かったかな……)(笑)
はじめまして。こんなんでどうでしょう?
車を止められて不愉快な気分になった私は、会社に着くと、件の車が会社の駐車場に止まっているのを目にする。
そういえば今日は年度初めで新入社員が配属される日。
「チッ、あんなマザコン野郎が新入社員だなんて、先が思いやられる。よし、俺が鍛えてやるか」
朝礼が始まると、挨拶に立った社長がこう言った。
「今年度から社長の席を息子に譲る事にしました」
社長の隣には、あの若者がモジモジしながら立っていた。
車を止められて不愉快な気分になった私は、会社に着くと、件の車が会社の駐車場に止まっているのを目にする。
そういえば今日は年度初めで新入社員が配属される日。
「チッ、あんなマザコン野郎が新入社員だなんて、先が思いやられる。よし、俺が鍛えてやるか」
朝礼が始まると、挨拶に立った社長がこう言った。
「今年度から社長の席を息子に譲る事にしました」
社長の隣には、あの若者がモジモジしながら立っていた。
面白いですね! やっぱり、人の発想は勉強になります。
これには正解はないので、自由にオチを考えて下さい。
誰の“視点”するかで、話の捉え方が変わってくるので、この場合、視点は“朝、主婦に車を止められた私”にしましょう。
あと、制約があるとすれば“短文”でオチまで仕上げられる長さ、ですか。
これには正解はないので、自由にオチを考えて下さい。
誰の“視点”するかで、話の捉え方が変わってくるので、この場合、視点は“朝、主婦に車を止められた私”にしましょう。
あと、制約があるとすれば“短文”でオチまで仕上げられる長さ、ですか。