パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

※お願い。
これは『正人と明美』シリーズです。
通常の作品にするまでもないので、こちらに載せます。
ただ、初めてこのシリーズを読まれる方は、すみませんが私の官能ショートショート『正人と明美、それから……』に先に目を通してから、こちらをお読みください。



『約束』

「明美ちゃん、こっち来て……」
「何よ、正人君、集合時間に遅れちゃうよ」
「みて、ほら」
「なに、それ？」
「よつばのクローバー」
「え～、すご～い、どこで見つけたの？」
「あっちの丘にクローバー畑があったんだ、いままでずっと探して、やっと見つけたんだよ」
「え、いままでずっと？」
「うん、ちょっと待って……こうして……こうやると……」
「……」
「ほら、明美ちゃん、左手出して……」
「う、うん……」
「はい、指輪……明美ちゃん……」
「え……正人君……どうしたの？」
「俺、大きくなったら、明美ちゃんと結婚したいんだ……」
「正人君……」
「その約束のための指輪なんだ……受け取ってくれる？」
「うん、正人君……うれしい……」
「ほんと！　明美ちゃん！　やった～！」
「もう、正人君ったら……」
「じゃ、薬指に……」
「うん……」
「絶対結婚しようね……絶対だよ……」
「うん、絶対結婚する……しあわせにしてね……」
「うん、約束する……」
「うん、約束ね……」
「明美ちゃん……？」
「なに？」
「キ、キス、しようか？」
「もう、正人君ったら……うん、いいよ……」
「ん、じ、じゃあ、するよ……」
「うん……して……」

「正人く～ん！　明美ちゃ～ん！　こんなところでなにしてるの！」
「せ、せんせい！」
「もう、みんな待ってるから、早く行きましょう」
「せんせい、俺、今、明美ちゃんと結婚の約束してたんだ！」
「私、大きくなったら正人君のお嫁さんになるの！」
「そう、よかったわね、二人の結婚式のときは先生も呼んでね……はい、早く行こうね」
「うん、絶対来てね、約束だよ！」
「はい、はい、約束……じゃあね、三人で約束の“指きりげんまん”しましょうか？」
「うん！」
「うん！」
「じゃあ行くよ～、指きりげんまん、うそついたら、はりせんぼん、飲～ます、指きった！」

完