私、正直、小説の書き方を知って書いているのではありません。
『多分、こう書くと効果的に伝えられるだろう』と、一文を書いてはまた次の一文を考え書いています。
その繰り返しの集合体が、私の小説なのです。
目指す“形”があって書いているのではありません。
一文、一文が場当たり的な書き方です。
ですからインスピレーションが降りてこないと、書けないときがあります。
次、何を書いたらいいんだろう?
書くことが分かっているけど、どうやってそれを書いたらいいんだろう?
そうやって行き詰って、放り出してる作品が沢山あります。
私は多作作家になりたいのです。
ですから、アイデアが浮かべば、いつでもそれを文章化し、小説に出来る方法を日夜研究しています。
小説を書く“マニュアル”を探していると言ってもいいかもしれません。
それがあれば悩まず書き進めることができる、夢のようなマニュアル(笑)
でも、最近ようやくその“方法論”が見え始めて来たので、少し披露したいと思います。
これから小説を書こうと思っている人、書けなくて悩んでいる人の一助にでもなればと願っています。
よく小説は『描写』『説明』『台詞』の組み合わせで出来ている、と言われます。
これらがバランスよく書かれているのが優れた小説だ、とも言われます。
では描写とは何か?
『今起こっていること、感じること、思っていること、を表現すること』
説明とは何か?
『五感では知覚できないこと、を表現すること』
台詞とは何か?
『登場人物が発した言葉』
だと私は、定義しています。
(あくまで私の定義です)
『机の上に青いリンゴがある』
これ、描写です。
『このリンゴは、昨日、母が小包で送ってくれたものだ』
これ、説明です。
『お母さん……』
これ、台詞です。
『台詞』の説明は要らないと思いますが、『描写』と『説明』はどう違うのか?
若干の『説明』が必要です。
描写とは、五感で感知できたものの表現です。
『机の上に青いリンゴがある』
これ、見えているものを書いています。
匂いがするなら、それも書けます。
それも描写です。
触ったなら、それも表現できます。
これも描写のうちです。
でも、このリンゴが『昨日、母が小包で送ってくれたもの』であることは『説明』しないと分からないのです。
つづく……。
作者ページ
蒼井シリウスさんの日記
シリウスの小説執筆方法論 第1回
[作成日] 2014-04-23 14:18:24