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蒼井シリウスさんの日記

パリのテロへの反応について
[作成日] 2015-11-16 19:47:39
パリのテロに対し各国の主要ランドマークがフランスの国旗の色にライトアップされた。
facebookでは追悼と平和を願い、自分のプロフィール写真にフランスの国旗の透かしを入れられるサービスを行っている。
私の友だちの大勢がそれに同調した。
無差別テロによる一般市民への攻撃はもちろん非難すべきことで、その犠牲者に哀悼の意を表明することも正常だと思う。
私にも、パリに旧知の友人家族が住んでいるので、いち早くfacebookのメッセージ機能で安否を訊ねた。
遠く離れた私にとってもそれなりの事件だった。

しかし、私には違和感が残る。
中東ではテロで毎日のように一般人が犠牲者になっている。
多分、シリアの国民は、なぜシリアのために世界は追悼してくれないのだろうと思っているに違いない。
そして、もしこれから他の国でテロの犠牲者が出たなら諸外国、facebookは、その国の国旗をモチーフに追悼の意を表すのだろうか?
疑問に思う。

人の命は平等ではないことは確かだ。
自分の親の死と、あかの他人の死は同等ではない。
でも、私が言いたいのは、それをマスコミが操るという偽善だ。
そして、それを私たちが安易に真に受けることだ。

大分前にとても驚いたことがある。
ある友人の発言だった。
東日本大震災のほとぼりがまだ冷めやらぬ時期だった。
友人が私に言った。
「アメリカの同時テロの「9.11」と今回の震災の「3.11」って同じ11日に起きてて何かを暗示させるよな」
私は大声を上げらざるを得なかった。
「お前、そんなの同等に比べる対象じゃないだろ!」と。
その友人の頭の中では、「9.11」以降にスマトラの大津波で20万人以上が亡くなったこととか、四川省の地震で8万人以上亡くなったとか、比べる対象ではないのだ。

これは極端な例かもしれないが、今回のパリのテロについても、そんな狭い考えの人を作りだすのではないかと危惧している。

センセーショナルに事件を演出するマスメディアにも煽られてはいけない。
それに便乗する「平和の名のもと」に行われることも、すべて正しいことではない。
すべての紛争は自国の「平和の名のもと」に行われている。
一度その「主流」に意を唱える人の意見も聞くべきだ。
その結果「私はどうしたらいいかわからない」という意見なら、それでいい。
それが問題解決の第一歩なのだから。

日記へのコメント

こんばんは。
はじめまして。
小説拝読後、こちらにまいりました。
非常に興味深いご意見と感じます。
ひとの命の重さは画一、均一、同様ではない。
わたしも、パリテロの報道を知って、当地在住の人間の安否を心配したひとりです。パリには甥っ子がいます。
このサイトには珍しくまともな(失礼)論評だったので、コメントしてしまいました。突然すみません。
独特のリアリティと筆致が魅力的な小説をお書きと感じました。今後も素敵な小説楽しみです。
[投稿者]澤崎 唯さん [投稿日]2016-01-06 00:03:18

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